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人魚島
第10章 東京編
花子がニコニコしながらピンク色の花柄のスマートホンを突き出して来る。
それを渋々受け取りながら『もしもし』と対応すればシンイチが『よう、苦労してるみたいやな?』と笑う。
『仕事、探してるみたいやな?』
『は、はい』
『お前、ジャニーズのなんやったっけ?あいつ、永瀬廉の昔の顔に似てるから、はい、合格』
『え?』
『俺の店なんだわ、ホストクラブドラゴンゴッドって言うんだわ、明日から来いよ?スーツなら見てやるからよ』
『わ、解りました』
無意識に頭をペコペコしてしまう情け無い僕。
通話はそこで一方的に切れた。
『どう?龍さん、ドラゴンゴッドのマスターだよ?面倒見良いけんね』
ブラックデビルを燻らせジンカボスを傾けながら花子は上機嫌だ。
『明日から来いよってさ』
『あ、じゃあ合格なんや?なんか、ドラゴンゴッドって面接厳しいのになぁ、またちゃんとお礼考えなアカンなぁ』
僕はどぎまぎしながらジンカボスを傾けた。
そして夕方『行くよ』と笑う花子に連れられ新宿歌舞伎町にやって来た。
花子は『仕事あるけん、またね』と離れて行く。
途端開店前のドラゴンゴッドの立派な軒先で行ったり来たりする僕。
『おい、こっちや』
振り返れば青い髪の毛をオールバックにし、ブラックデビルを燻らせたスーツ姿のシンイチが立っていた。
中に促され地下に降りる。
誰もまだ出勤してい無い夕方4時『まずは髪型だな、切るぞ』と美容室に連れて行かれ髪の毛を更に脱色されヒヨコみたいに金髪にされた。
そしてシンイチみたいにツーブロックヘアに短く刈り込まれる。
『スーツはFerragamoな、靴も見るぞ?』とFerragamoに連れて行かれスーツを見繕ってもらう。
『なかなか似合ってるよ』
『はぁ、すみません』
バッチリスーツに固め新しい髪型に戸惑う僕に『名刺書けよ?』と大量の空白の名刺用紙を手渡された。
『名前は春な』
『春ですか?』
『今夜からお前は春だ、解ったな?』
『は、はい』
『酒は呑めたな?』
『はい』
『セックスは?』
『え?』
『セックスだよ』
『まさか、ヤルんですかッ?』
『アフターでヤル場合もあるからな一度に2~3人の人間の女抱く場合もあるし、たまに女神も来るよ?』
『え?』
『うちの店、ドラゴンゴッドの従業員はみんな男神だ。海やら川の神だ』
それを渋々受け取りながら『もしもし』と対応すればシンイチが『よう、苦労してるみたいやな?』と笑う。
『仕事、探してるみたいやな?』
『は、はい』
『お前、ジャニーズのなんやったっけ?あいつ、永瀬廉の昔の顔に似てるから、はい、合格』
『え?』
『俺の店なんだわ、ホストクラブドラゴンゴッドって言うんだわ、明日から来いよ?スーツなら見てやるからよ』
『わ、解りました』
無意識に頭をペコペコしてしまう情け無い僕。
通話はそこで一方的に切れた。
『どう?龍さん、ドラゴンゴッドのマスターだよ?面倒見良いけんね』
ブラックデビルを燻らせジンカボスを傾けながら花子は上機嫌だ。
『明日から来いよってさ』
『あ、じゃあ合格なんや?なんか、ドラゴンゴッドって面接厳しいのになぁ、またちゃんとお礼考えなアカンなぁ』
僕はどぎまぎしながらジンカボスを傾けた。
そして夕方『行くよ』と笑う花子に連れられ新宿歌舞伎町にやって来た。
花子は『仕事あるけん、またね』と離れて行く。
途端開店前のドラゴンゴッドの立派な軒先で行ったり来たりする僕。
『おい、こっちや』
振り返れば青い髪の毛をオールバックにし、ブラックデビルを燻らせたスーツ姿のシンイチが立っていた。
中に促され地下に降りる。
誰もまだ出勤してい無い夕方4時『まずは髪型だな、切るぞ』と美容室に連れて行かれ髪の毛を更に脱色されヒヨコみたいに金髪にされた。
そしてシンイチみたいにツーブロックヘアに短く刈り込まれる。
『スーツはFerragamoな、靴も見るぞ?』とFerragamoに連れて行かれスーツを見繕ってもらう。
『なかなか似合ってるよ』
『はぁ、すみません』
バッチリスーツに固め新しい髪型に戸惑う僕に『名刺書けよ?』と大量の空白の名刺用紙を手渡された。
『名前は春な』
『春ですか?』
『今夜からお前は春だ、解ったな?』
『は、はい』
『酒は呑めたな?』
『はい』
『セックスは?』
『え?』
『セックスだよ』
『まさか、ヤルんですかッ?』
『アフターでヤル場合もあるからな一度に2~3人の人間の女抱く場合もあるし、たまに女神も来るよ?』
『え?』
『うちの店、ドラゴンゴッドの従業員はみんな男神だ。海やら川の神だ』