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人魚島
第10章 東京編
まさかホストなんか職業一生続く筈無かった。
それに僕は人魚島に帰って無事に魚鳴き岬の埠頭から飛び降りて元の世界に戻らなければなら無い。
しかし、この時空間の僕とまた二人切りになる花子が気の毒だ。
僕が消えたら、この時空間の住人"春樹"はヒョッコリ何食わぬ顔で戻って来て、また再び花子に対してドメスティックバイオレンスを繰り返すだろう。
そして敦さんを再び殴り、ミケさんと素知らぬ顔で求め合うのだろう。

『ミケさん』

『はいよ』

僕は意を決して告げた。

『もうこんな関係辞めませんか?』

ミケさんが目を丸くする。
唇が半開きになりポカーンとしている。

『セックスフレンドなんか下ら無いあやふやな関係じゃ無く普通の友人関係になれ無いかな?』

『アンタ…ホンマにどないしたんや?』

ミケさんが姿勢を正して僕の顔を覗き込んで来る。

『ミケさんの事は好きだけど、そう言ったイヤらしい関係に陥るのは勿体無い気がするんですよ。だから、今から普通の友人関係になれませんか?3年前みたいに』

固唾を飲んでミケさんの動向を伺う。

『アンタ、えらいこの数日で変わったなぁ、なんかあったんかな?まぁ、ええよ?普通の友人な』

『それから覚醒剤も止めて下さい』

『解った…急には無理やけん、少しづつ止めてみるけん』

『はい、後、花子とはなるべく頻繁にLINEしてやってくれませんか?』

『春樹くん…どないしたんや?解ったけども、何よ、近い内居無くなるよな言い方やな?』

『まさか、花子残して何処にも行きませんよ』

『そっか』

『そろそろ行きますか』

『うん、どうせ賭博黙示録カイジでスッたんやろ?ここの支払いはうちの奢りな?』

『すみません』

『構わねぇよ、また穴埋めしろよ?』

後は敦さんに話を付けるだけだな。
僕は立ち上がりミケさんと駅構内で別れた。

『もしもし?』

雪が降りしきる中、僕は敦さんに連絡した。

『なんだよ、春樹かよ』

『今から会えますか?』

『今から女とよろしくヤルから後で掛け直すよ』

『解りました、渋谷で待ってます』

僕は雪をやり過ごす為に渋谷駅構内の立呑屋で時間を潰した。
生々しく42分後に電話が掛かって来た。

『今から事務所出るわ、場所は下北沢だから近いよ、駅前大通で待っとけよな』

敦さん19歳、どんな男になっているのだろうか?
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