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人魚島
第10章 東京編
『あ…敦さんは?』

『てめぇ刺して逃げたよ、おめぇ誰だよッ?』

ああ、僕は理解した。
このタイムリープは大失敗だったのだと。

『まさか、おめぇタイムリープして来たのか?』

"春樹"の顔色がガラッと変わった。

『てめぇも魚人の力持ってるのかよ?』

『離せよ』

春樹はゆっくり警戒しながら僕を離した。
目が爛々と赤く光っている。

『訳を話せよ』

春樹が呟く。
僕はウオトと接触した事やウオトから天使の力を与えられた事や花子を助けたい事を仕方無く話して聞かせた。

『ふぅん、俺と一緒だな』

春樹が腕を組みながらベッドにもたれ掛かり頷いた。

『俺も数年前迄足掻いてた、けどよ花子の奴が『今が一番幸せ』だとか抜かしやがるから、だからこの時空間を選らんだんだ』

『え?』

『お前は元の時空間に戻れ』

『で、でも…しかし、僕がこっちに居る間何処に行ってたんだ?』

『500万、また借金作っちまったよ、だから蔵前の実家にドロンしてた訳だ』

こいつ…懲りて無いのかッ?

『仕方無ねぇだろ?俺はもう魚人様、ウオトから見放され天使の力もねぇんだから』

『それは相応な事したからじゃ無いか?』

『まぁな』

悪そびれる事無くPICU内にも関わらずケントを吸い始める春樹に殺意が芽生えた。
春樹は続けた。

『100年以上掛けて花子を救おうとしたが、無駄な足掻きだったよ、あいつからは呪いは解けねぇ』

『まさか』

『そのまさかだよ、日に何度もタイムリープ繰り返してよ、試した俺が言うんだから間違いねぇよ』

床にケントの吸い殻を落とし、ヴィヴィアンウエストウッドのスニーカーで踏みにじる春樹。

『なぁ、ミケとはオマンコしたのか?』

ニヤリとしながら春樹が二本目のケントに火を付けた。

『え?』

『セックスだよ、セックス』

『…し、したよ』

意を決して告げる僕に『何?』と眉ねを寄せる春樹。

『俺の女に手を出すなよッ?』

途端殴られベッドに仰向けに倒れる無残な僕に馬乗りになり、殴り付ける春樹は興奮状態だ。

『や、止めろッ!』

『俺の女だッ!俺はミケに惚れてるッ!結婚だってするつもりだッ!』

僕は殺意を持て余しながら『花子はどうするッ!見捨てるのかッ!』と春樹を殴り返した。

『いてぇな、何しやがるッ!』

『花子はお前を愛してるんだぞッ!世界一ッ!』
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