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人魚島
第10章 東京編
ボンバーマンは僕の圧勝だった。
花子はコントローラーを投げ出し『マリオカートで取り戻すけんね』とマリオカートのソフトを取り出しセットした。
そして早々にピノキオを選択しカートに股がる。
僕は意地悪にワリオを選択する。
レインボーロードでは何度も互いに空中落下し爆笑した。
花子はやたら落下していた。
花子が不意に咳き込む。
『大丈夫?』
花子の頭を撫でながら訊ねる。
『大丈夫だよ?心配しないで?喉乾いたけん、ジンカボス作るけんな、待ってて』
ゲホゲホ咳き込みながら花子がジンカボスを作ってくれた。
それをハンバーグで火照った喉に流し込む。
花子が作るジンカボスは果てし無く甘口で美味いから癖になる。
クラクラしながらマリオカートを楽しみ、晩になり花子を連れて居酒屋笑笑に行く。
予約を取ら無かったので狭い二人掛けのトイレから一番離れた汚い窓際席に案内された。
店内は29日、忘年会でごった返している。
花子とささやかながら白波の芋焼酎を下ろし、呑みながら軽くピザやらパスタやらグラタン等をつついた。
花子の顔色は悪く、いくら美味しい物を食べ様が青白い顔色だ。
『帰ってDVDでも借りて観ようか?』
『ん、疲れたけん、もう寝るかな』
仕方無く眠る花子の隣でヘッドホンで賭博黙示録カイジのアニメを鑑賞した。
確か"春樹"がカイジのファンなのだ。
馬鹿馬鹿しい。
そしてジンカボス片手にケントを燻らせた時だった。
『あっつい…』とひとりごちて花子が不意に起き上がりタンクトップ姿になる。
『どうした?眠れ無い?』
『熱いよ』
目蓋を擦りながら水を所望する花子にグラスに水を注いで体温計を手渡してやる。
ピピピッピピピッとしばらくしてから体温計が鳴り、花子がゆっくり脇腹から体温計を取り出す。
『何度?』
『38.7℃…何?うち、死ぬの?』
『インフルエンザだよ、きっと、薬飲みなよ?』
花子にタミフル、カロナール、メジコンを飲ませる。
しかし、咳き込む花子に一抹の不安を駆り立てられた。
インフルエンザにはA型B型がある。
処方された処方箋はA型の処方箋だ。
花子はひょっとしたらB型に掛かり苦しんでいるのかも知れ無い。
夜間救急で夜間病院に走る。
『多分インフルエンザですね』
医者が眼鏡越しに告げる。
『とりあえずまた次回来て下さい。診てみますからね』
花子はコントローラーを投げ出し『マリオカートで取り戻すけんね』とマリオカートのソフトを取り出しセットした。
そして早々にピノキオを選択しカートに股がる。
僕は意地悪にワリオを選択する。
レインボーロードでは何度も互いに空中落下し爆笑した。
花子はやたら落下していた。
花子が不意に咳き込む。
『大丈夫?』
花子の頭を撫でながら訊ねる。
『大丈夫だよ?心配しないで?喉乾いたけん、ジンカボス作るけんな、待ってて』
ゲホゲホ咳き込みながら花子がジンカボスを作ってくれた。
それをハンバーグで火照った喉に流し込む。
花子が作るジンカボスは果てし無く甘口で美味いから癖になる。
クラクラしながらマリオカートを楽しみ、晩になり花子を連れて居酒屋笑笑に行く。
予約を取ら無かったので狭い二人掛けのトイレから一番離れた汚い窓際席に案内された。
店内は29日、忘年会でごった返している。
花子とささやかながら白波の芋焼酎を下ろし、呑みながら軽くピザやらパスタやらグラタン等をつついた。
花子の顔色は悪く、いくら美味しい物を食べ様が青白い顔色だ。
『帰ってDVDでも借りて観ようか?』
『ん、疲れたけん、もう寝るかな』
仕方無く眠る花子の隣でヘッドホンで賭博黙示録カイジのアニメを鑑賞した。
確か"春樹"がカイジのファンなのだ。
馬鹿馬鹿しい。
そしてジンカボス片手にケントを燻らせた時だった。
『あっつい…』とひとりごちて花子が不意に起き上がりタンクトップ姿になる。
『どうした?眠れ無い?』
『熱いよ』
目蓋を擦りながら水を所望する花子にグラスに水を注いで体温計を手渡してやる。
ピピピッピピピッとしばらくしてから体温計が鳴り、花子がゆっくり脇腹から体温計を取り出す。
『何度?』
『38.7℃…何?うち、死ぬの?』
『インフルエンザだよ、きっと、薬飲みなよ?』
花子にタミフル、カロナール、メジコンを飲ませる。
しかし、咳き込む花子に一抹の不安を駆り立てられた。
インフルエンザにはA型B型がある。
処方された処方箋はA型の処方箋だ。
花子はひょっとしたらB型に掛かり苦しんでいるのかも知れ無い。
夜間救急で夜間病院に走る。
『多分インフルエンザですね』
医者が眼鏡越しに告げる。
『とりあえずまた次回来て下さい。診てみますからね』