この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
人魚島
第10章 東京編
冷たい風、雪は止んでいたが、やがてまた豪雪する気配がしていた。
イシコリドメは『愛してるなんて久しぶりに言われたわ』と頬を赤らめた。

『最後は昭和の終わりだったかな、1人の人間の男と恋に落ちたわ』

『お客さんに愛してるだなんてしょっちゅう言われるんじゃ無いんですか?』

『それはカウントし無いわ』

『その男とはどうなったんですか?』

『ああ、彼ねあたしの神の姿見て腰抜かして逃げたわ、あたし背中に真っ赤に燃え盛る翼があったの、それ見て驚いたみたい』

『結婚したかったんですか?』

『あたしはね、あくまであたしはね、けど彼には奥さんや子供居たから』

『それからどうしたんですか?』

『別にどうも、ただ、長寿にはしてあげたから120歳位迄は長生きするんじゃ無いかなぁ?彼』

『どうして神様の本来の姿見せたんですか?』

『あたしが女神だと言ってもまるで信じ無かったからよ、あたし憤慨しちゃった』

シャンパンのグラスを傾けながらイシコリドメは続けた。

『あたしも久しぶりに愛してたわよ、彼の事。あのテノールボイス、名前は田中って言ったわ、医者だったの。睡眠不足で珍しく精神科行って睡眠薬貰いたくて、診てくれたのが田中先生だったわ』

『ふぅん』

『あ、ごめんね寒いわよね、中でイチャイチャしましょ?小腹空いたから何か肴貰うわね』

備え付けの画面付き室内電話で『伊勢海老のお刺し身とローストビーフ頂戴』つっけんどんに言い放ち、ソファーに脚を組みながら座るイシコリドメ。
身長160㎝程、その脚は長く細く白い。
『来て』と手を伸ばすイシコリドメ。
僕はそんなイシコリドメの手を取り睫毛を伏せながらマッサージする。
途端頬を赤らめるイシコリドメ。
感じやすい体質なのだ。
しきりに『あ…だ、駄目』とクスクス笑う。
しばらくして伊勢海老の刺し身とローストビーフが運ばれた。
シャンパンにドン・ペリニヨンロゼを追加した。
シャンパンを呑みながら夜景を肴に伊勢海老やローストビーフを楽しむ。
こんな豪華な一晩を花子にも体験させてやりたい。
時刻が2時に差し掛かりいよいよ眠たくなる。
『もう寝ましょう』僕がベッドに促せば『明日行くわね、ブラックパールとペルフェクションね』と白い歯を見せる。
イシコリドメに腕枕し眠り、早朝タクシー代と小遣い5万を手渡され無事に新宿のアパートに帰宅した。
/488ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ