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人魚島
第10章 東京編
サングラスでスーツ姿の男達は所謂SP、ボディーガードの様だ。
アマテラスが片手を上げればゆっくり退室して行く。
スケルトン製の床はアクリルガラスらしく底には錦鯉が泳いでいた。
壁には小さな人工的な滝がある。
ピアノのノクターンが鳴る中、駆け付けたボーイにCartierの毛皮を預けながら『で?』と顎を上げるアマテラス。

『何呑むのよ?』

ニヤニヤしながら脚を組む。
チラリとクリトリスが見えた。
アマテラスはパイパンだったし、何よりノーパンだった。
僕は『ちょ、ちょっと失礼します』と駆け出してシンイチの所に向かう。
シンイチは上海蟹を炒めながら『なんだよ?』と珍しく額に汗を光らせながらフライパンを振るっていた。

『まさかアンタの姉さんが来るなんて思いも寄らなかったよッ!』

『俺だってんな事知らねぇよ』

上海蟹に白ワインが投入されブワッと燃え盛る上海蟹。

『な、何作ってるんですか?』

『あん?うるせぇな、姉ちゃんの好物だよ。上海蟹が好きなの、解るか?なぁ、頼むから邪魔せんでや?』

『何故彼女は僕なんかを指名したんですか?』

『さぁな?あらかたお前の凄さが噂になったんやろ?滑稽やな』

『ハハハ』と笑うシンイチ。
僕は慌ててスマートホンを取り出しイシコリドメに電話した。

『もしもし?石五里さん?』

『ん?なぁに?今タクシーの中、六本木から移動中だよ?』

『悪いんだけど、今日は無理だ』

『え?何?何かあったの?』

『アマテラスだよ、アマテラスが来たんだッ!』

『げッ!あのババァ来たの?何しにさ?』

『僕を指名しに来たんだよ』

『マジ?わぁ、あたし流石に行け無いよ』

電話口の向こうのイシコリドメも呆れた声色だ。

『あのババァ、フカヒレだとか燕の巣だとか上海蟹だとか美容に良い物ばかり食べるんでしょ?あ、運転手さん、六本木に戻って下さい…はい、曲がって?…ああ、もしもし?』

『今なんか上海蟹シンイチが炒めてるよ』

『フフフ…まぁ、頑張ってねダーリン。またLINEしてね』

僕はウンザリしながら通話を切り、シンイチに『お姉さん何者なんですか?』と訊ねた。

『美容サロンサンシャインアマテラスの社長だよ』

『サンシャインアマテラス?』

『聞いた事はねぇな、この時空間じゃ姉貴は大企業のやり手ウーマンって設定なんだわ、まぁ、知らねぇよな』
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