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人魚島
第10章 東京編
『頭に乗るなよ、小僧?』

シンイチがむせ返り四つん這いになる僕の横腹に蹴りを食らわせる。

『生意気なんだよッ?今から死体隠蔽すっからガタガタ抜かすなッ!チッ…これだからたかが人間の小僧は嫌なんだ』

僕は横腹を擦りながら立ち上がり『どうするんですか?』と花子に服を着せながら訊ねた。

『アルカリで煮詰めて豚に食わすよ、どうせヤクザの端くれ、チンピラだろ、こいつ?』

『うん、山口組の下っ端らしい』

『はん、山口か、まぁ、たいした事ねぇよ、神とヤクザなら神の方が何億倍もこえぇけんな』

確かにヤクザと神様なら神様の方が恐ろしい。

『まずはアルカリだな、姉貴に頼んで調達すっか』

飄々とアマテラスに電話を掛けるシンイチを余所に僕は花子を抱き締めながら『一体何があったの?』と彼女の頭を優しく撫でた。
ビクッとし怯えながら『ハルくんが出掛けた直後に敦来たんよ、最初はハルくんかとおもて油断して開けたら、こんな有り様や』とエグエグ泣き始める。
頭を優しく撫でてやりながら『もう大丈夫だよ?』と花子の顔を覗き込む。
花子は安心したのか『うん…』と僅かに頷いた。
シンイチが『ああ、おおきにな』と通話を切る。
どうやら話が着いたらしい。
 
『アルカリGET出来るぞ』

振り返り息巻くシンイチ。
シンイチの目は赤く爛々と輝きギラギラして興奮していた。
僅かに汗が広く丸い額に浮かんでいた。
アルカリで煮詰めて豚に食わすッ?
そんな上手く行くのかッ?

『姉貴の養豚場借りるぞ、なんやプラセンタとか言うやつ作る現場やわ、うっかり殺っちまったって言ったら憤慨してたよ、プラセンタ…英語で placenta products, placental productsや、胎盤から抽出した成分を含有する処方箋医薬品またはサプリメントや。処方箋医薬品としては更年期障害や乳汁分泌不全、慢性肝炎などに使用されとる。美容領域や歯科領域としても使用されるが、自由診療となる。サプリメント・化粧品としても関連商品が広く流通しとるけん、経口投与のサプリメントでは、効果が期待できないばかりか健康被害の報告もあるけんな』

『詳しいね』

ちょっと意外だった。
まさかシンイチがプラセンタやら美容品に詳しいとは知ら無かった。

『場所は鹿児島県、バクーシャー種や』

『バクーシャー種?』

聞き慣れ無い品種だ。
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