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人魚島
第10章 東京編
『ちょっとトイレでセペ使って来るけんな、待ってて?』僕は頷き乱れた部屋を片付けた。
ふと卓袱台を見下ろせば何やら覚醒剤らしき粉末と注射器が転がっている。
途端『ああ…』とふらつく花子。
どうやら投与されたらしい。

『ああ…花子…畜生ッ!』

花子を抱き止め万年床に寝かせる。
腹の子供は大丈夫か?
出血は無さそうだ。
良かった。

『あ…ハルくん…シャブ…打たれてしもた…』

『解ってるよ、大丈夫だよ』

花子が天井を見上げながら『ああ…ドビュッシーのノクターンがピアノで聞こえる…良く昔弾いてたなぁ』と天井に腕を伸ばし空中を鍵盤に見立てて奏で始める。

『花子、アイス珈琲いる?』

『うん』

粉末のインスタント珈琲を作り氷を浮かべハート型の花子お気に入りのストローを差せば完成である。

『ほら、冷たいよ』

『ハルくんありがとう』

ストローを咥えながら汗を拭う花子。
何やら『LINEッ♪』と鳴り『なぁ、こいつの財布転がって無いか?』とシンイチから受信があった。
早速『ありますよ?』と返す。
『中見てみろ?札やら銭はくれてやるけん、免許証と保険証だけくれや?(o´エ`o)b』と返って来る。
普段は滅多にLINEして来ず、ましてや来たとしても顔文字や絵文字も皆無なシンイチが可愛い顔文字を使って来るなんて意外だ。
無性に気になり『何に使うんですか?』と返せば『一枚100万で買い取ってくれるヤクザの知り合いおるけんな、売り捌くんや、文句あるか?』と返信が。
やはり悪巧みに使うらしい。
仕方無く『後で持って行きます』と返した。
『今日は夕方4時に出発するけん、歯磨きしてお子様は寝とけよ?疲れちまうけん、仮眠や』と返信が来る。
深夜活動か。
まぁ、その方が目立たないか。
しかし、シンイチのスーパーカーや僕のBMWでは目立つぞ。
『レンタカーですか?』ポチッと送信する。
すぐさま『まさか、足付くけん、ヤクザの知り合いからハイエース借りるけん、安心しろや(o´エ`o)ノ』と返って来る。
結局僕は酷い緊張から当然当たり前だったが仮眠等出来無かった。
仕方無くホットココアを飲む。
花子が『独りは嫌、側に居て?』と言うので『解ってる明日は一緒に居よう、出発迄少し寝なよ』と宥めれば『うん』と大人しく万年床にチビと入る花子。
良かった、どうやらチビは無事らしい。
僕はテレビを付けた。
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