この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
人魚島
第10章 東京編
『馬鹿、おめぇが島根県迄運転手だ、俺は仮眠する』プイッと寝返りを打ち腕を組みながら早くも鼾をかくシンイチにやれやれしながらシートベルトをして島根県迄出発した。
不意に背後から花子が肩を揉んでくれた。
適度な力加減が堪ら無い。
『ありがと、花子』と笑えば『エヘヘー』と楽しそうだ。
やがて次第に後部座席からもくぅくぅと寝息が規則正しく聞こえて来る。
僕はいち早く東京に帰りたくてアクセルを踏み締んだ。
途中ガソリンスタンドに寄れば敦さんを連想させ、僕は頭を左右に振りながらブラック珈琲を呷った。
二人が寝静まる静かな車内、エンジン音だけが唸る。
中国自動車道を駆け巡る頃には雪も止んでいた。
『今何処だ?』不意に目蓋を擦りながら上体を起こすシンイチ。

『松江城です』

『はッ…もうそこ迄来たか、運転替わるよ』

『はい、お願いします』

サービスエリア宍道湖で運転手交代だ。
シンイチがアクセルを踏み込みながら『静かだな、全くとんだ年始だ、とんだ年明けだ、疲れちまったよ』と笑う。
僕も『とんだ年明けでしたね、疲れました』と力無く笑う。

『座位攻撃ってなんだよ?ありゃよ?』

不意に腰を振りながらシンイチがこちらを見据え、白い八重歯を見せた。

『ふざけてるだけです。他には騎乗位攻撃や正常位攻撃だとかあります、服着たままやるおふざけです』

『アホやなぁ、お前等は』

禁煙パイポを新たに咥えガリガリしながら『神戸だ、もう11時半か、なかなか夜景が綺麗だな別名100億$の夜景だ』とフロントガラスから覗く神戸市を眺めるシンイチ。

『人間ってよ、馬鹿だが、こう言う細けぇ場所は綺麗やけんな、不思議だ。神が人間に知恵を与えた言うが、ありゃ嘘や、勝手にセックスやらオナニーやら覚えたんは人間や、お前かて勝手にオナニー覚えたやろ?あれと同じや』

『アダムとイブの話は?』

『あん?ありゃ宗教的作り話や、人間は勝手に知恵付けたんや』

『宗教的作り話?』

『そもそも日本人、いや、大和民族は古い歴史や、縄文前から神事すらあったしな、やはり闇が怖かったけん、太陽信仰し始めたんやな。姉貴は凄いよ、太陽その物やけんな。日本人の始祖は種子島の横峯遺跡の約3万年以上前の地層から、日本国内最古の調理場跡が発見されとる。貝やら猪やら食ってた痕跡があるらしい』

『さ、3万年も前から台所あったの?』
/488ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ