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人魚島
第10章 東京編
チビは余程寂しかったのかミャーミャーと鳴き声を上げながら僕の足首にその小さな頭を擦り付けて来る。
これでもか、これでもか、と擦り付けて来る。
花子を寝かし、チビを抱き上げる。
良くなついている。 
少し寝よう。
僕もゆっくり花子の隣に横になる。
チビがすぐさま腹の上に乗るので、そのまま眠る事にした。
2時間ばかり眠りゆっくり起きれば花子が咳き込みながらも台所でスクランブルエッグと焼き魚を作っていた。
ポン酢らしい甘辛い匂いがする。

『おはよう、花子』

花子の側に寄り後ろから抱き締める。

『ハルくん、おはよう』

『今日はJCHO東京新宿メディカルセンターだね、覚えてる?』

『うんッ』

『食べたら支度して行こうか』

『うんッ』

二人でニコニコしながら朝食を食べてシャワーを浴びたが毛穴と言う毛穴から遺体の臭い死者の臭いがする気がした。
何度も何度も身体を洗った。
しかし、死臭は取れない気がした。
適当にヴィヴィアンウエストウッドのロゴTとサルエルパンツを履いて花子はアルゴンキンのワンピースだ。
共にお揃いのヴィヴィアンウエストウッドのライダースジャケットに身を包みJCHO東京新宿メディカルセンターに向かう。
勿論手はしっかり握ったままだ。
朝9時、11時の予約の前に産婦人科に赴き妊娠10週目である事、生理がちょうど1ヶ月前から来てい無い事を告げる。
すぐさま腹部エコーに入れば担当医が『はい、魚沼さん、妊娠11週目2ヶ月半ですよ』と笑う。
花子は診察ベッドの上で『やったぁッ』とガッツポーズだ。
モノクロの腹部エコーの画像、何やら巨大なオタマジャクシの様な物体が花子の子宮胎内奥深くに根付いている。
僕は思わず感動で『わぁ、すげぇな』と口を両手で押さえ込みながらしゃがんだ。
『父親ですね』担当医が僕の肩をポンッとやる。
嬉しさからニヤニヤしてしまう。
しかし、敦さんからのレイプで腟炎を起こしてしまい、塗り薬を処方された。
『良かったね』『良かったよ』笑う僕等。
車椅子を見付けて花子を乗せて廊下をはしゃげば、すぐさまナースに注意される程のぼせ上がっていた。
待合室にて『何か飲もうか』とミネラルウォーターを2つ購入した。

『ママになるよッ』

花子が腹を撫でながらニコニコした。

『2ヶ月半だってな』

僕も興奮気味だ。

『早く生まれないかなぁッ』
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