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人魚島
第10章 東京編
『アハハ…まだまだイカ無いよ?ほらほら頑張って?』花子がニヤニヤしながら僕を見上げる。
澄み切った琥珀色の瞳、まさか自身が不治の病とは思ってい無い瞳だ。
僕は複雑な心境になり、やがて萎えた。
花子が『一体どうしたのさ?』と上体を起こす。
僕は思わずむせび泣いた。
花子が『どないしたんや?』とオロオロする。
僕は『なんでも無いよ』と誤魔化した。
花子を抱き締めながら『もう寝よう』とパジャマに着替えスーツをハンガーに掛けた。
ヤニ臭い。
そろそろクリーニング出さなきゃな。
今日出しに行こうか。
万年床に横になり蛍光灯を消す。
カーテンを閉めればエアコンの稼働音しかし無い。
手を握り合いながら目蓋を閉じれば自然に睡魔がやって来る。
それに身を委ねゆっくり睡眠に陥って行く。
起きたのは昼の1時過ぎだった。
花子が何やらカルパッチョやらカルボナーラやらを卓袱台に並べ『あ、ハルくん、起きたんや?おはようッ』と笑う。
僕は寝癖だらけの頭をポリポリ掻きながら起き上がる。
『カルパッチョとカルボナーラだよ?食べなよハルくんッ』
『うん、ありがとう花子』
僕はフンワリ微笑えんで手渡されたフォークと箸でカルパッチョとカルボナーラを食べた。
1月7日、豪雪。
今日も東京は銀世界だ。
クリーニング屋に立ち寄りFerragamoのスーツとカッターシャツを頼む。
イシコリドメが6時にドラゴンゴッドにやって来る。
10時にアマテラスがやって来る。
2時にイシコリドメとアマテラスが帰る。
久しぶりに2時過ぎにアパートに帰宅出来た。
いつもならばアフターをせがまれるが、二人共に花子を意識し案じてくれているのかも知れ無い。
ユニットバスに花子と浸かる。
花子の頭を洗ってやりながら『ママになるし、髪の毛黒に染めたら?プリン頭だし』僕のアドバイスに『うんッ』と笑う可愛い花子。
花子の頭をトリートメントし終えて居間で『明日仕事帰りにドンキホーテで黒染め買って来るよ、ああ、そうだ、ほら、給料昨日入ったんだよ』2千万振り込まれた通帳をベラッと捲る僕。
2千万…やたら興奮した。
高級外車、真珠、ダイヤモンド、何でも買えるッ。
『何か欲しい物ある?』と僕の問い掛けに花子が『まず借金返済して、赤ちゃんの為に触らず置いとこ?』と通帳を押し入れ奥深くにしまい込んだ。
そして『開けちゃ駄目』と僕を無意味に睨む。
澄み切った琥珀色の瞳、まさか自身が不治の病とは思ってい無い瞳だ。
僕は複雑な心境になり、やがて萎えた。
花子が『一体どうしたのさ?』と上体を起こす。
僕は思わずむせび泣いた。
花子が『どないしたんや?』とオロオロする。
僕は『なんでも無いよ』と誤魔化した。
花子を抱き締めながら『もう寝よう』とパジャマに着替えスーツをハンガーに掛けた。
ヤニ臭い。
そろそろクリーニング出さなきゃな。
今日出しに行こうか。
万年床に横になり蛍光灯を消す。
カーテンを閉めればエアコンの稼働音しかし無い。
手を握り合いながら目蓋を閉じれば自然に睡魔がやって来る。
それに身を委ねゆっくり睡眠に陥って行く。
起きたのは昼の1時過ぎだった。
花子が何やらカルパッチョやらカルボナーラやらを卓袱台に並べ『あ、ハルくん、起きたんや?おはようッ』と笑う。
僕は寝癖だらけの頭をポリポリ掻きながら起き上がる。
『カルパッチョとカルボナーラだよ?食べなよハルくんッ』
『うん、ありがとう花子』
僕はフンワリ微笑えんで手渡されたフォークと箸でカルパッチョとカルボナーラを食べた。
1月7日、豪雪。
今日も東京は銀世界だ。
クリーニング屋に立ち寄りFerragamoのスーツとカッターシャツを頼む。
イシコリドメが6時にドラゴンゴッドにやって来る。
10時にアマテラスがやって来る。
2時にイシコリドメとアマテラスが帰る。
久しぶりに2時過ぎにアパートに帰宅出来た。
いつもならばアフターをせがまれるが、二人共に花子を意識し案じてくれているのかも知れ無い。
ユニットバスに花子と浸かる。
花子の頭を洗ってやりながら『ママになるし、髪の毛黒に染めたら?プリン頭だし』僕のアドバイスに『うんッ』と笑う可愛い花子。
花子の頭をトリートメントし終えて居間で『明日仕事帰りにドンキホーテで黒染め買って来るよ、ああ、そうだ、ほら、給料昨日入ったんだよ』2千万振り込まれた通帳をベラッと捲る僕。
2千万…やたら興奮した。
高級外車、真珠、ダイヤモンド、何でも買えるッ。
『何か欲しい物ある?』と僕の問い掛けに花子が『まず借金返済して、赤ちゃんの為に触らず置いとこ?』と通帳を押し入れ奥深くにしまい込んだ。
そして『開けちゃ駄目』と僕を無意味に睨む。