この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
貴方だけに溺れたい
第7章  貴方に逢いたい

切迫感に喘ぎながら急いでボタンを外し、その中で脈打つ男根を掴んだ。自分の身体の一部である確かな感触。しかし信じられないほど熱く、太く変化している。
呂季はズボンを下げ、痛いほど硬く反ったそれを見ながら失望していた。しかし呆然としていられるわけでは無く、切迫感に追われるようにそれを扱き始めていた。

「あっ…あっ…あ…」

耳にはずっと、貴子の声が届いている。
甘い吐息まじりの声は時おり悲鳴にも似た嬌声に変わり、喉の奥から絞り出すような唸りや涙まじりの声は、和寿の律動の激しさに堪えているようだ。

熱い。熱くて窮屈で、絞られていくような圧迫感。
ぬらぬらと粘る肉壁に擦られながら、自分の中の欲が徐々に押し上げられていく感覚。

呂季は手の中のものを不器用に扱きながら、快感に悶える貴子の姿を思い浮かべていた。
白く小ぶりな乳房をさらけ出し、身体の奥を突かれる快感に悶えながら揺れている貴子。しかもそれは自分の知る無邪気な少女では無く、娼婦のような退廃的な妖しさを放っていた。

やがて呂季は絶頂を迎え、快楽と虚無感の中で生まれた欲望を解き放っていた。
苦しみからの解放。興奮からの脱力。
しかし全ての精を出しきった呂季に残されたのは、初めての体験による高揚感では無く、じわじわと肥大してくる失望と哀しみだけだった。

人畜生だ……。

それから暫くの間、呂季はその場から離れる事も、動く事すら出来なくなっていた。
貴子の嬌声も和寿の息づかいも聞こえない。ただ絶望の縁に座り込み、渇いた土の中に染み込んでいく白濁を睨み付けながら、自分自身を罵り続けていた。

自らの意思ではどうにも出来なかった興奮を恥じた。
想像の中の罪とはいえ、葛藤も道徳心さえ放棄して欲望の赴くままに貴子を犯してしまっていた事に対する罪悪感は膨らむ一方でもあった。

しかし自分の中にある醜く穢らわしい男としての性に打ちのめされ、絶望や嫌悪感でぐちゃぐちゃになってしまった呂季の感情には、たった一つだけの小さな灯火が見えていた。
ただその時の呂季には、それが何かは分からない。
それでも、その灯火が呂季に"死への願望"を与えなかったのは確かだった__。


·············



/225ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ