この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
貴方だけに溺れたい
第8章  根底にあるもの

「目は大丈夫だったんですか?」
「うん。さすがに中坊の初心者に打たれる事は無かったから。身体の大きさも違うし。
ただ俺自身スタミナが落ちてたから、元に戻すのは苦労したよ。練習の後に走って、こっそりトレーニングして、どうにか威厳を保ってた。10代の体力は半端ないから」
「ですねぇ……でも、なんか微笑ましい」
「微笑ましい?」
「はい。なんか弟さんと練習してるの想像したら。あと、こっそりトレーニングとか……」
「トレーニングの方は"必死"だよ。何しろ一桁だった体脂肪が20%まで上がってたしね。重いわキレは無いわで最悪の状態だった」
「……つかぬことをお伺いしますが……」
「はい」
「体脂肪20%って、多いんですか?」
「うん。男の場合だと多いな。肥満レベル」
「そんなに!?」
「服着てれば分からないけど、脱いだらお腹たぷたぷ。でも、それで構わないと思ってたんだから、自暴自棄にはなってたのかもしれないね」
「ん?」
「腐ってたって事。ボクシングが出来なくなって大学も辞めてるし、荒れてたからね。目標が失くなったから、何処に向かえばいいのか分からなくなってた。何をしても面白くないしね……」
「そうなんだ……」
「食事は旨かったけど」
「……そういうものなんですか?」
「現役の頃は制限されてたから。ファーストフードもピザもポテトチップスも駄目だし、勿論これも駄目だよ」

チョコレートバーですね。

「反動……ですか?」
「八割がた反動。多少のストレスもあったのかもしれないけど、俺はそんなに繊細じゃ無いから」
「……でも、悩んでたんじゃないですか?」
「食欲は関係無い」
「……そういうものなんですか?」
「人によるかもしれないけど、葵さんは悩むと、知らないうちにチョコバーを2本も食べてたりするタイプなんだね?」
「…………」
「正解」

/225ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ