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あなたの背中
第2章 2年前の6月
………ー 以前から気になっている人が、いる。
高校を卒業し、専門学校に入学した私は彼と出会った。
出会ったというよりも、入学式の時に一目惚れしてしまった。
しかしながら、私の入った学科とは違う学科にいる彼と言葉を交わすことは一度もなかった。少なくとも、入学してから今に至るまでの2ヶ月間は。
黒く大きなリュックを背負って細身の黒のスキニーパンツに黒のスニーカーを履いている彼。
背丈はさほど高くない。一般男性の標準的な高さだろうか。瞳は大きなパッチリ二重で、髪は若干茶髪の猫っ毛。肌は男性にしては白い。
ムードメーカーなのか、いつも彼の周りには沢山の人で賑わっていた。
そんな彼を遠くから眺めているだけの日々が……
ある日、劇的に変わってしまうなんて………ー