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Leverage Effect〔レバレッジ イフェクト〕
第3章 捕食─墜す─
それじゃ、まるでガキだ。
欲しいものを手に入れるために駄々を捏ねるガキと変わらない。
唇を軽く噛んで己の稚拙な発想を吐き捨てる。
額に掛かった柔らかい前髪を優しく掻き上げてやると、眠っていたと思われた澁谷の瞳がゆっくりと開いた。
「…知ってどうする…それでまた強請(ゆす)るつもり…?」
──こいつはなぁ…無駄に敵を作るのが趣味か。
「もう少し可愛いげのある言い方はできないのか…」
「強姦相手に冗談じゃない!」
「どこが……。自分から求めてきたのはどこの誰だよ」
「うるさ…ぃ……」
塞ぐ唇が相手の言葉を呑み込む。激しい情事で極限まで酷使された澁谷の軆を労(いたわ)るように、頸の下にそっと腕を廻して頭を抱え込んだ。