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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第40章 愛しい君とエンドレス・LOVE〜二人の終らない恋物語〜

マリオを捕らえていた髭の男が夏希ちゃんと対峙する。
じりじりと間合いを詰めると、二人は一気に剣を交えた。
素早い動きで見ているこっちがハラハラする。
そんな思いで必死に見守りながらふと気付いた。
「あれ…もしかして…」
緑の衣装の夏希ちゃん。
そして義手のフッ…ク…。。。
……て、ことは…
呟きながら、あたしは自分のシンプルな青いドレスに目を移す。
「もしかしてこれ……ウェン…デ…ィ?……」
導き出した答えにあたしは首を傾げながら思わず苦笑う。
どうしよう。。。
配役が決まってるってことは、あたしにもやっぱり台詞があるはずだ……
たぶん今、カメラはしっかり回っているはずで、でも何も知らされていないあたしは一体、どんなリアクションをとっていいのかも解らず仕舞い……
思いきり狼狽えて不安を浮かべるあたしの前で、夏希ちゃんの振るった短剣が義手の男を貫いていた。
「──…っ…」
あたしは思わず息を飲んで口を塞いだ。
義手の男。恐らくはフック船長であろう男は叫び声を挙げながら、派手なリアクションで海へと真っ逆さまに落ちていく。
大きな波しぶきの音。
それを耳にして、慌てて見に行こうとしたあたしに照明の光りが一気に降り注がれていた。
「……っ…」
あまりの眩しさに思わず目を細めて手で庇う。
スポットライトで眩(くら)んでいた視界が徐々に馴れ、瞼を開けたら暗闇の向こうから綺麗な指先が伸びていた……。

