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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第10章 キャスティング
昼を過ぎ、店も普段の静けさを取り戻す──

健兄はのんびりしながらマスターと色々話し込んで居るようだ。

客の帰った後のテーブルを拭いて椅子の向きを整えるとカウンターの流しであたしはダスター(台拭き)を洗った。

「美味しいでしょ?それ」

「ああ、あまり甘くないし回りのスポンジが美味い!」

和らぎロールケーキを食べてる健兄にあたしは声を掛けていた。

宣言しながら健兄はポケットに右手を入れるとおもむろに席を立つ。

「他にお客居ないからここでいいですよ」

仕草にピンときたマスターがそう促していた。すまん、と詫びの仕草を見せながら健兄は電話に出る。

「おう橘!もう終わったかっ」

相手方に店の場所を説明しながらコーヒーを啜るとその健兄は電話を切っていた。どうやら誰かとここで待ち合わせしていたようだ。


「もう一人くるからテーブル席に移動してもいいかな?」

「いいよ」

あたしはトレーに叔父の飲み掛けのコーヒーとケーキ皿を乗せてテーブル席を準備した。

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