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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第22章 美脚タレ
芸能の世界は観衆ありきの世界──。

観てくれる客が居てこそだ。

テレビでドラマだけをやって居るとその辺が疎くなってしまう。

直に客を感じないからファンに対して横暴で勘違いな役者も多い。

それを忘れない為にも俺はバラエティーや客と身近に接する番組に進んで出ている。

これが子役から沈まずに活躍し続けて入られる秘訣でもあった。

子役でどんなに一世を風靡したとて時の人になる役者の方が限りなく多い。

今は1、2本のヒット映画を出しても銀幕のスターなんて言葉は意味を成さない。

時代は飽食だ──

趣味は多様化して一つのジャンルからさらに細かく仕分けされ、大ヒットなんて中々ありつけない。

次から次に出てくるものに敏感にアンテナ張り巡らせなきゃ置いていかれるだけだ──

だから俺は先を行く──


求められるならなんでも挑戦して魅せてやる──


「藤沢さん、これ着てください」

「これっ!?」


俺は一枚の白い布を渡された。
「フンドシ…?」

「今、普通に流行ってますよ。ボクサーよりも涼しいってのでお洒落な履き方もあるみたいだし…メーカーから宣伝費入りますから!」

「………」


俺は前向きな挑戦者

藤沢 聖夜だ──


「着方わかんないんですけど…」

そう一言いったら女子の衣装さんが喜んで着せてくれた。

逸物を包み込んで緩めのブリーフみたいに形を整える。ケツに食い込むのかと思ったが案外自由度の高い仕上がりになった。

「フンドシいいかも」

結構気に入った。

「若い人に人気ですよ〜、カラーも豊富だし。赤布で真ん前に“金”て書いたデザインが今ウケてるみたい」

「金!?」

「縁起担ぎでプレゼントに売れてるって──買ってきましょうか?」

「いや、それは…」

そう口ごもったんだけど…

「メーカーから高視聴率キープの祝いにスタッフ全員分届いてるぞ」

隣で見ていた楠木さんがそう教えてくれた……。

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