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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第26章 君のために


社長の健兄はそのままクライアントの方へ向かい頭を提げている。そしてマリオとそのマネージャーにも続けて頭を提げていた。

あたしは着替えの服を渡されてロケバスに乗り込む。バスの奥ではあたしを見た舞花がハッとした顔を見せていた。

まさかあたしの代理をさせられたとは思ってもいない舞花は、なぜあたしがここへ来たのかもわからないようだった。

カーゴブーツにカーゴパンツ。

全体的にゴツゴツとしたまるで登山でもするような格好だ。支度を終えてバスを出るとあたしはスタッフから指示を仰ぎながらエスキモーのようなジャンパーを着せられた。

草原にポツンとある大木。その近くに放置されたように土管が転がっている。

目の前で焚き火が焚かれその火で沸いたお湯をカップラーメンに注いで食べる映像をとるらしい──

撮影は夕焼けのタイミングで撮られる予定だ。

だからこそ、ミスは多くは許されない。

「台詞はないから、とにかく楽しそうに美味しく食べて! 言うことはそれだけ」

「そんなんでいいんですか?」

あまりにも簡単な指示にあたしは思わず聞き返していた。

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