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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第26章 君のために

そう思いながら服に溢したスープに諦めの溜め息を吐いた。
「あ〜あ、やっちゃった…あちこちラーメンだらけ…」
「ぷっ…顔もね」
そう言ったマリオの顔はすごく近かった──
「──…っ…」
目の前を影が覆い、顎に濡れた感触を感じる。
え──…
カップラーメンでこんなシーン……って、あり?
「顎にも小さなナルト付いてた」
「ありがと…」
「いえいえ…たぶんNGだからもう一回食べなきゃね」
「はい……」
夕陽はだいぶ下に降りて着ている。案の定、「ラストもう一回」監督からその言葉を頂きマリオはカップラーメンにお湯を注いだ。
「食べ物の撮影って結構辛いな」
マリオはさっき、スープまで完食したっけ?
小さなゲップを繰り返してマリオは笑って見せる。
「これで四個めだしね」
さっきの出来事を追い払うようにあたしも笑いながら、ラーメンを手に取った。
少し硬めの麺をほぐすと勢いよく口に詰め込む。スープまで完食して大きな一息をつくとマリオはあたしの鼻水を見て大笑いしていた……。

