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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第26章 君のために

「おつかれ!いや〜、いい画が撮れたよ」

監督が側にきてマリオに握手を求めた。

「新しいマリオって感じだったな、うん、すごく良かった」

一人で満足しながら監督はマリオに賛辞をおくる。
そのついでのようにあたしにも手を差し出した。

「君もいい味出てたよ〜!また何かあったら頼むから」

背を向けた監督にマリオのマネージャーは駆け寄り頭を提げていた。

「このあと居酒屋で打ち上げあるよ、もちろんくるだろ?」

マリオはあたしの肩に手を置いて顔を覗きこんでいた。

「………あの、旅行中なので」

「………もしかして彼氏も一緒?」

「はい」

「へえ……」

マリオは一呼吸置くとポンッとあたしの肩を叩く。

「じゃあ、打ち上げ場所はマネージャーさんに伝えて置くから来れたらおいで」

ワンクッション置いてからの誘い方──

実に巧みだ…


あたしは着替えを済ませ、タクシーの傍で待機していた健兄の元へと向かう。

「聖夜が晶さんの病院行くって煩いから早く戻ってこいだと」

「ありゃ、やっぱり?」

健兄が開いて見せた電話には真理さんと夏希ちゃんの着信がズラリと並んでいた。

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