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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第26章 君のために

「ちょっと──…」
「またっ?」
銚子を持ってあたしの手にした猪口に酒を注ごうとするマリオを止めて立ち上がるとマリオは夏希ちゃんと同じように表情を曇らせる。
「口に入れたやつ全部出てるんじゃない?大丈夫?」
「………はい…」
あたしは気まずく頷き返し背中を向けた。
「はあ…」
なんかちょっと疲れちゃった…
溜め息をつきながら二階から降りてくると入口で夏希ちゃんが待っていた。
「何で二階から降りてくるの?」
「──…っ…」
疲れきったあたしの顔を覗き込む。
「一階のトイレが…混んでてっ…」
「あ、ああ…そうか、ごめん」
夏希ちゃんは納得したように呟くと頭を掻いて何故か詫びる。
そろそろ何か怪しいと思い始めたのだろうか…
席に戻るとこれ以上は無理だとあたしは健兄に合図を送った。
「帰るか──」
少ししてから健兄はそう言って席を立つ。そしてあたしは最後にもう一度トイレに立ち、二階へと足を向けた。
「え?もう帰るの?」
挨拶をするあたしにマリオは驚いた返事を返していた。

