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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第26章 君のために
「ほとんど居なかったような気がするんだけど…」

「…すいません……」


あたしは面目無く頭を下げた。

「調子悪いならしょうがないけど…」

マリオは言い掛けてクスリと笑うと、

「──とことん追わせる気だ、僕に?…」

「へ?…」

「冗談だよ」

マリオはそう言って返す。下まで見送ろうとしてくれるマリオを頑なに拒否してあたしはそそくさと店を出た。

「晶さんほんとに大丈夫?…」

「…うん…ちょっと…疲れたかも」

店の外で待っていた夏希ちゃんがまた心配そうに顔を覗き込んでくる。

「お尻も痛いでしょ?」

「………」

そうか…繰り返しトイレに行ってるってことはそういうことにもなるわけだ──…

「少し血が出た…」

「マジで!?」

真剣に驚く夏希ちゃんに笑いが込み上げる。あたしは何気に笑みを浮かべながら夏希ちゃんの手を握った。

せっかくの旅行デートなのにあまり傍に居てあげられなかった──

あたしが握った手に夏希ちゃんの指が絡んでゆっくりと握り返してくる。

初めて外で繋いだ二人の手──

繊細な指の割に意外に大きくてあたしの手を包み込む。

「フォーカスされたらどうする?」

ちょっと悪戯気に夏希ちゃんを覗き込んだ。

「大丈夫、未来の奥さんですって言うから」

「──…」

夏希ちゃんは反対にあたしを覗き込んで微笑み返した──。

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