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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第30章 バイトの王子様

「違うならいいけど…」
「はは…、違うに決まってるじゃないですかっ」
乾いた笑いを返しあたしはその場を誤魔化した。
そこまで言われて付き合ってるなんてとてもじゃないけど言えない──
女性関係がすごい…
それはもう以前にマネージャーの楠木さんにも確認済みのことであって……
ただ、こうやって普段はそんなことを口にしない人の口答で出た言葉だと無性に気になるのは何故だろう──
俳優、藤沢 聖夜
この役者が作られる為に色んな付き合いが肥やしとなっている。
女性経験は沢山ある。それは夏希ちゃん自身の口からだって聞かされているわけで……
今さらあたしと付き合う前の夏希ちゃんのことまで探ってたらキリがない。
そう吹っ切って考え込むあたしの脳裏には、先ほど舞花の肩を抱く夏希ちゃんの後ろ姿が思い出されていた──
“すごく気分悪い…”
「………」
うん、夏希ちゃん…
あたしもなんだか気分悪いよ……
髪型は明るくなってふわふわと軽く弾んでいるけど気分はとても宜しくはない。
仕上がりまで丁寧にしてもらい、いつものように髪型を撮影すると車で送ると言ってくれたマモルさんを断って、あたしは家に戻った。

