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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第30章 バイトの王子様
いつもならこういった後、必ずと言っていいほど物言いたそうに玄関で待ち構えてる筈で……


でも部屋は寒くて暗く、夏希ちゃんの姿は見当たらない。

何処かにあの後寄ったのだろうか…

ケータイにもそれを知らせるようなメールは一切受信されていなかった。

完璧に怒らせちゃったな……

ベッドに衝動買いで買い込んだ紙袋をどさりと置いて、あたしも疲れた身を横にした。

あたしは壁を作るように目の前にあるそれを見つめる。

せっかく夏希ちゃんとのデートを色々想像しながら買い物したのに……

スカートもタイトなやつと、少しだけフレアの効いた柔らかいやつ。

デザインも色々あるから迷って二枚買っちゃった……

何を着てもたぶん夏希ちゃんは喜んでくれるとそう思いながら選んだ服。

あたしは紙袋ごと胸に抱き抱えて大きなため息を吐いていた。

たんに店にいく前に待ち合わせただけなのに…

あれは絶対誤解してるな…

マモルさんと店に入ったあたしを見る夏希ちゃんの顔を思い出してそう思う。

てか、怒らせた問題はそこじゃないか……

夏希ちゃんはたぶん、あたしが家で休むって嘘を付いて美容室に行ったと思い込んでる筈だ──

あの表情はまさにそれだった……。
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