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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第31章 愛し合ってるからこそ…
「今日は宜しくお願いします!」

スタッフにもそう声を掛けると夏希ちゃんはあたしに顔を向けている。

そうか……
あのニヤニヤはこれだったワケだ…

夏希ちゃんは態とらしくあたしにも挨拶してきた。

「藤沢です。今日は厨房見習いで修行しにきました!」

握手で伸ばした手を握ると、夏希ちゃんはさらっと身を翻す。

一台のカメラはもう早速撮影で回されている。

エプロンを受け取り身に付ける夏希ちゃん。基、藤沢聖夜を追い掛けながらまるで行き当たりばったりの風景が撮られていた。

「じゃあ、藤沢さん。開店時間まで厨房の仕込みをマスターに習ってください! そのままカメラ回していきます」

熊のような髭を伸ばしたADの大きな掛け声にスタッフ皆が声を揃えて返事をする。

動き回るカメラは三台。店のホールに一台と厨房に二台。

すごい狭い……

カメラを避けてホールの支度を始めると

「晶ちゃん、いつも通りでいいからね」

どうしていいか、わからずに居るあたしにママが一言そう言った。

そうか、撮されるのは店ではなくて藤沢聖夜の仕事振りだ。

厨房見習いならほとんどマスターとのツーショットになるわけで、あたしは殆んど関係無い。

そう思うと幾分か気が楽になって、あたしはホールの窓ガラスを拭き始めた。

各テーブルの紙ナプキンを詰めたりと補充を済ませると時間はあっという間。

開店30分前になっている。

普段なら厨房に入って料理の軽い仕込みを手伝う流れなんだけど……。
そう思いながら一仕事を終えてあたしは裏の様子を覗きにいった。
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