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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第33章 ラブライフ

◇◇◇
「はい、カーット!」
セットの向こう側で声がする。橘さん率いる「光の君」ドラマ撮影陣も今日はやけに熱が入っていた。
今週からドラマ撮影も終盤に取り掛かっている。クランクアップを間近に控え、意気込むのはもちろんキャスト達だけではなかった。
「いいね〜藤沢君! 終盤迎えて益々ノッてきてる感じがするな!」
一休みして隅に設置された長テーブルの椅子で寛ぐ俺の肩に手を掛けながら橘さんが覗き込む。
「ノッてるように見えますか?」
態とらしく聞き返す。
ノッてるなんて当たり前、このドラマ収録が終われば晶さんと一緒に過す日が待っているわけだから。
「ああ、ノッてるノッてる! 言うこと一つもない! 今まで待った甲斐があったよホントに」
べた褒めの橘さんに満更でもない笑みが勝手に漏れる。
そんな顔を浮かべる俺を向かいに座ってた風間さんがニヤニヤしながら笑っていた。
「その笑い方! ほんと社長にそっくりでイヤになるっ、何が言いたいわけ?」
「そっくりなのはしょうがないだろ、実の兄弟なんだから」
配られたミネラルウォーターを口に含んで喉を潤すと風間さんは肩を竦めて茶化すように口にして返した。
「お前は見掛けに依らず一途だったんだな?」
「……?…なにそれ?」
聞き返した俺に答えずに風間さんはただ意味深な笑みを浮かべるだけだった…。

