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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第33章 ラブライフ

光の君最終話は二時間拡大の特番放送だ。物語りは秘密の逢瀬を繰り返す光の君と藤壺の別れのシーンとなっている。
義理の息子に迫られ拒みながらの背徳の関係。
想いを寄せ合っているにも関わらず、出逢った御互いの立場を悔やみながら別れを決意する藤壺。
そしてそれを拒否し続けて迫る光の君──
実の父を裏切ってでも手元に置きたい我が儘を危うい男の色気で押し通す。
この物語り一番の官能のシーンだ。
狂い咲きの夜桜の下で逢瀬た光の君に別れを告げ、それを拒んだ光の君に桜木の根元で押し倒されて一つになる──
もっとも官能的な濡れ場。
それこそ監督もギリギリの肌の露出を狙ってる。
「次のシーンいきます!」
そんなスタッフの声に俺は静かに気合いを入れて椅子から腰を挙げていた。
「アクション!」
そんな号令がスタジオに大きく響く──
*〜〜*〜〜*
[春の嵐──狂い咲いて散り逝く花の名は…終焉の章]
ぬるくしっとりとした風が花の香りを強く嗅ぐわせていた──
見上げれば黒漆に塗り込められた夜空に色鮮やかな桜が狂い咲いている。
薄紅に差した濃淡の花弁が宙を舞う──
まるでそれは一つの反物を流したように空を漂うて、今宵の終焉を彩っているようにも思えた。

