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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第34章 きっかけ

TV収録の為に今夜は泊まりで撮影に出てる夏希ちゃんの帰らぬマンションで、あたしは夜通しドラマ観賞をしていた。

見たくもないと思いながら、画面に顔は釘付けられる。

仕事なのはわかってる。
ドラマの内容も知らされている──

だからあたしが何かを言うべきではないこともちゃんと──……理解している。

いるんだけどやっぱり──

「見なきゃよかったっ…」

布団に潜り込んでそんな呟きが漏れていた──

見慣れた夏希ちゃんの腕が舞花の身体に巻き付く姿はやっぱり気分良く見れたものではない。


ふくよかな白い胸をうっとりと目にして口を運ぶ画には思わず鳥肌が立って吐き気がしていた。

たんなる仕事。
そして役だ──

自分に言い聞かせながらもあたしは目を閉じる。

夏希ちゃんはあたしをとても大事にしてくれている。
舞花とのこの役はもう終わった話だ。

夏希ちゃんはあたしのことが大好きで仕方がないはずで…舞花よりもずっとずっとあたしを愛してくれているのだから。


布団に潜り込んだ耳にケータイの着信が聞こえくる。

あたしはそれを手にしていた。

「もしもし? 晶さん?」

「うん…」

電話の向こうにいる夏希ちゃんの声に耳を向ける。

「明後日帰るから…」

「うん…」

「…?……元気ないね? もしかして淋しい?」

優しい声で訪ねてくる。

「うん…淋しい……」

「………」

素直にそう答えたあたしに夏希ちゃんは少し戸惑っていた。

「早く帰ってきて…」

「………わかった…待ってて」

少し嬉しそうに声が上擦っている。あたしはその一言を耳に止めてオヤスミの言葉を返していた。

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