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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第35章 予測不能のシナリオ

マンションに着いて恐る恐るドアノブに手を掛ける。

そうしたまま動きを止めて、ドアに耳を当てながら中の様子を伺った。

覗き穴を何度も確認する姿はもう怪しい変質者そのものだ。

その動きを繰り返し、中々ドアを開けるまでに至ることができない俺はかなりビビりまくっていることこの上ない。

それでも仕方なく、俺はふうーっと深く呼吸をして思いきってドアを開けた──

「──…っ…」

明かりが付いている室内。入った瞬間に違和感が俺を襲う。

やけにこざっぱりとした空間。

部屋に上がって見渡せば、パンパンに膨らんだ大きなバックに私物を詰め込む晶さんを見つけた。

「……っ…」

やっぱり…っ…

急な目眩に襲われて、なんとか持ちこたえる。まさにそんな感じだ。

楠木さんの言った“思い詰めた…”って言葉で何となく覚悟はしてたけど、実際に目の前にしたらそりゃあショックなんてもんじゃない──

「晶さん!…っ…お願いだからそれは勘弁してっ…」

どうみてもチャックが閉まりそうもない。そんなバックに尚も荷物を詰め込もうとする晶さんからそれを強引に取り上げた。

「──…っ…返してっ…」

「だめだって…っ…頼むからこれだけはやめてっ…」

肩で息を切らしながら睨みつけてくる晶さんに必死で懇願した。

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