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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第36章 想い違い

プライベートに戻った俺はストーカーの役を演じきればいい。
そうやって切羽詰まる自分の感情をコントロールする。
今は、一時的に離れた恋人同士がハッピーエンドを迎える前の、紆余曲折のシーンだ。
そう自分に思い込ませながら俺は今の不安を誤魔化した。
ブライダル撮影の仕事はあの一日で一通りこなした。
後に残るは晶さんとマリオの海外での豪華な撮影のみだ。
もう……俺の出番はない……。
「……っ…“出番ない”ってめちゃ嫌な言葉っ…」
その言葉を掻き消すようにうつ伏せに転がり枕に顔を押し付けた。
纏まった休みが取れたら晶さんとのんびり旅行。その計画に当て嵌めたかのようにタイミングよく承けたこの撮影の仕事だったのに……。
あろうことか、それで晶さんを怒らせることになろうとは思いもしなかった。。。
「はあ……」
深く重い溜め息が静かに零れる。
「明日になれば元通り……明日になれば元通り……になる……」
ポツポツと小さく口から漏れる。
まるでまじないでも唱えるように俺はベッドでその言葉を繰り返した……。

