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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第36章 想い違い

「カット!……はい、お疲れ様!」

帰宅ラッシュが始まる前の交差点。信号の前でメガホン片手に監督が叫ぶ。
スタッフは撮影に協力してくれた通行人に頭を下げてその場を通していた。


翌日の撮りも順調に進んでいる。

このままスムーズに巻いていけたら予定よりも早く帰れそうな気がする。

そう思いながら休憩に入ると置いていた鞄のポケットの中で光が点滅していた。

「来た…っ」

思わず口に出た。

慌てて鞄を開く俺を、周りにいたスタッフが気に掛けた様子で見守ってる。

「晶さんっ!?」

「………」

電話を手にして急いで話し掛けたら無言で返ってくる。

「も、もしもし!? ちょ、晶さん?何か言ってっ…」

口元を手で隠し、声を潜めると俺はその場から席を外した。

「電話……なに…」

「は?……」

途切れ途切れの声が聞こえてくる。晶さんの言った意味がわからずに俺は疑問符で返していた。

「だから電話……と、メール……なに」

「………」

「何か用があったんでしょ?」

「……用って…っ」

俺はとても戸惑った。

何かが引っ掛かる言い方だ。

用があったかどうかなんてメールの内容を見ればわかるわけで……。

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