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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第36章 想い違い

本業でもない仕事を頼まれて、引き受けたら妬まれて絡まれた……。
何もかも、先に嫌味を言ってきたあの女が悪いっ…て……思いっきりあの場で言ってやればよかった。。。
今さらながら、怒りが沸々と沸いてくる。
そして、あの時の悔しさが溢れた。
唇を結んであたしは堪える。
当然の事を言ったつもりだった。
北海道でのマリオとの仕事だって、舞花がしっかりこなしてくれていればあたしは夏希ちゃんと楽しく九州で旅行してたはずなのに。
本当なら妬まれる処か御礼を言われてもいい立場のはずで。
なのに──
夏希ちゃんがあたしにしたことは、たんなる仕打ちとしか思えない……
あの時どれだけ悔しかったか──
どれだけショックだったか──
そして、夏希ちゃんに庇われたあの時の舞花の表情も……
頭に焼き付いたままだ。
あたしは短く鼻を啜って膝に埋めていた顔を上げた。
「………うん。やっぱり決めた……」
真っ赤になった目で真っ直ぐに前を向く。
電源オフの暗いテレビ画面には、部屋の明かりに照らされたあたしが微かに映っている。
夏希ちゃんの勢いに流されるまま、夏希ちゃんを好きになっていた気がする──
あたしは今からそれを止めようと思う。
ねえ…夏希ちゃん。
選ぶのはあたしだから──
それで、いいよね。
大型テレビの液晶画面を見つめ、あたしは冷めた視線を送り続ける。
夢見る時間は終わりでいい──
夢なんて見るとろくなことにしかならないって、やっと…思い知ったから……。

