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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第36章 想い違い

準備中の看板を出した店の中で、賑やかな論争を繰り広げる。
「じゃあなんだ!本物あげときゃ良かったのかっ?」
「そうじゃないのよっ!そうなんだけどそこじゃないのよ問題はっ!」
男には知り得ない女の複雑な感情論だ。
マスターは必死で応戦するも、時代を遡って昔の事を口にするママに辟易していた。
女の記憶力の成せる技だ。
責められてタジタジになったマスターは店の玄関をチラリと見るなり希望でも持ったように、瞳を輝かせた。
「いいとこ来た!」
入り口で準備中のプレートを見て入ろうか戸惑う高田さんをマスターは必死で手招きする。
「外回りの帰りなんだけど、ランチまだできる?」
カランと鐘が鳴り、開けたドアから顔を出した高田さんが窺いながら尋ねていた。
「いいよ、ランチでもなんでも作るからちょっと来て!」
女二人の攻防戦に圧され気味のマスターは強い味方がきたとばかりに喜んでいる。
高田さんはカウンターに腰掛けるなり、楽しみな表情を浮かべた。
「なに?なんか盛り上がってたみたいだね?」
賑やかだったのは間違いない。
高槻はママに噛み付かれないようにと黙って行く末を見守っている。

