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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第37章 泣けない夜

ひとしきり語って落ち着いたあたしに叔父さんは言った。
「よし!じゃあ、その夢が叶ったら叔父さんは一番客になるからな」
「うん、ありがと叔父さん!」
「客が居ないとか、売上げ足りないって時は直ぐに行くからな!」
「やだ、店やる前からそんな縁起でもないこと言わないでくださいよ」
冗談でも不吉過ぎる。
言いながら笑い合うと叔父さんは、はあっと一呼吸ついた。
「晶ちゃん……」
「………」
急に真顔になって真っ直ぐに目を向ける。
「商売したいなら地元でしなさい」
「──……」
「何かあったら助けてやれるから」
そう言った叔父さんの目は優しく笑っていた……。
叔父さんの言葉に戸惑ったあたしの傍らで、間を置いて高槻が腰をゆっくりと上げる。
「……じゃあ、もうそろそろ行くか。親父も社長と今から飲むだろ?」
「おお、そうだった。銀座で落ち合う約束だ」
「んじゃ、俺こいつ送って後から行くから」
「ああ、慌てんでいい。気をつけて運転しろよ」
高槻はあたしの肩に手を置いて席を立つよう促す。
あたしは戸惑った表情のまま、叔父さんに会釈をしていた。
夏希ちゃんとの仲に不安を覚えた矢先だった。
そんなほんのちょっとした心の隙間に叔父さんの言葉が少しだけ染みた気がした……。

