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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第37章 泣けない夜

人生の選択。
よくよく思い直したらそれを真剣に考えた結果、高槻はあたしを選んだってことになるわけで……。
あの時はただ、あたしをフッてあっさり新しい彼女を作った薄情な男。そんな憎い感情しか残って居なかったから……。
「……っ…」
ああ、ダメだ……
自分の気持ちに自信がない
夏希ちゃんのバカッ…
あのだだ漏れの愛情表現だけがあたしに自信を持たせてくれていた筈なのに
その夏希ちゃんが今度はあたしに不安を与える
迷いの森の奥深くにまるで閉じ込められたみたいだ。
考えすぎて頭が痛い。
「着いたぞ……」
自然とこめかみに手を当てて考え込むあたしの肩に、車を停めた高槻は軽く手を置いた。
「……今日はこのまま帰るからちゃんと話をしろよ……何かあったら直ぐに電話しろ」
「……?」
妙な口振りに顔を上げた。助手席のあたしを見ずに高槻はフロントガラスの前を見据えている。
そんな高槻の視線を追うと、その先にはマンションの入り口で真っ直ぐにこちらを見て思いきり目を見張る夏希ちゃんが立っていた──。

