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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第37章 泣けない夜

「何時でもいいから電話くれ」

「……え、…」

振り返り、戸惑いながらも不意に頷いてしまった。

目を合わせた高槻の視線があたしの後ろに注がれる。
夏希ちゃんを牽制するかのような眼差しを向けて高槻は車に乗り込んだ。

帰りの挨拶代わりにワンクラクションが短く鳴る。

走り去る高槻の車を目で追うと、夏希ちゃんと視線が交差した。

無表情なのに瞳だけには鋭い光が見える。

たぶん怒るんだ。

思いきり妬きもちやいて、なんで!?どうして!ってあたしを責めるんだ。

そんなあたしの思いとは裏腹に、夏希ちゃんは皮肉な笑みを目尻に浮かべていた。

「なんだ……電話で言ってた“話”ってこれのこと」

「──……!…」

ズボンの両ポケットに手を入れて、夏希ちゃんはゆっくりと近付いてくる。

「違っ…」

「話す前に“見られちゃった”ってやつ?」

「………」

間近に来た夏希ちゃんの冷たく蔑むような視線に言葉が出なかった。
固まったあたしに向けて、夏希ちゃんは、はあーっと呆れた溜め息を目の前で強く吐く。

そして、くくっと口を歪めてさも可笑しそうに笑うと急に真顔になっていた。

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