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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第37章 泣けない夜

ドラマに限らずテレビでの出演も以前よりぐっと増え、俺はすごく忙しい。
「聖夜!飯はちゃんと食べてるか?」
「………」
バラエティー番組の仕事を終えて、事務所に顔を出すなり髭の社長がそう言った。
「なんとか食べてるよ……」
俺は社長を白い目で見て手にしていた栄養ドリンクを口にする。事務所の傍にあるコンビニで買ってきたばかりのやつだ。
「疲れが取れないなら病院でニンニク注射してもらえ!事務所の払いでいいからっ…稼ぎ頭に倒れられたら困るからな!はは…」
「………」
その最後の“はは…”ってのはなんだ?
疲れてる身体に軽いノリの髭の言葉が少々ムッとくる。
「稼ぎ頭って思うならもう少し大事にしてくれない?」
「はは…何言ってやがる!“芸能人、呼んで貰える時が華”だ!今死にもの狂いでやらなくてどうする?」
「………」
死にものって言うか……
もう今すぐにでも死にそう何ですが?……
そんな目で社長をじーっと見つめる。
そんな社長は真新しいマッサージチェアに肩を揉まれ、気持ち良さそうに目を閉じていた。

