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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第38章 二人の道標


「うるさいっ…」

高槻の腕を振り払うと、あたしは残りのカレーを掻き込むように口に流した。

もういい。

夏希ちゃんから離れていったなら反ってせいせいするっ!

あたしは食べ終わった皿をカウンターに置いて水を一気に飲み干した。

ただ夏希ちゃんと出逢う前に戻っただけだ。

どうせ独り身に戻ったなら、あたしがやりたいことに没頭する。

一週間経っても何も連絡ないんだからもうあたしの知った事じゃない!

「……お、高ちゃん。晶はどうした?いきなり一人で頷きだして……」

高槻を冷たくあしらったかと思えば急に首を立てに振りだす。そんなあたしを見つめるマスターに高槻は肩を竦め首を傾げていた。

「なんか吹っ切れたのか?」

次の仕込みで厨房に入ったマスターの背を見送ると、高槻が覗き込むようにして聞いてくる。

ここ最近、あたしはあたしなりにすごく悩んで考えた。

夏希ちゃんとの未来を真剣に考えるからこそ、色んな不安が沸いていたのに。
夏希ちゃんがやめるならそれでいい。

もう夏希ちゃんのことでそんな時間を送るのは勿体ない!

カウンターに置いた手が小さく拳を握り締める。

踏ん切りを付けた表情を見せるあたしのその手を見つめ、高槻はまた無言のまま珈琲を一口啜っていた。
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