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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第38章 二人の道標

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「あ、聖夜!……っ…とごめんっ本読み中だった?」

「……いや、大丈夫だよ」

事務所に来るなり俺を見つけた舞花は、大きな声を出した自分の口を手で押さえ、焦ったように小さく謝った。

詫びた舞花を前にして、俺は手にしていた台本をテーブルに置く。

「台詞はもう覚えたから……」

そう言って腰掛けていたソファで伸びをした。

舞花はその隣にちょこんと腰を下ろす。

「なに?最近忙しそうじゃん」

遠慮がちで大人しい舞花にそう話し掛けていた。

去年の暮れに撮ったバラエティ番組。掃除屋のアルバイトを頑張る舞花の姿は視聴者にも好感度だったらしく、女優業よりもバラエティの仕事が増えているらしい。

ただ……女優も枠がせまいけど、バラエティの枠も競争はかなり激しい。

社長いわく。

“やれるとこまでやらせてみる”の考えらしいけど、最近の舞花はどんな仕事が来ても断らない奴に成長していた。

「聖夜が頑張ってるから……あたしも負けないようにって思って……」

照れてるのか長い巻き髪の毛先を指でクルクルねじり、舞花は俺の言葉にはにかんだ笑みを返してくる。

その表情を何気にじっと見つめた。

舞花の仕草、そして俺をみる目はやっぱり今でも俺の事が大好きで……


一生懸命俺に追い付こうとしている。
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