この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
第38章 二人の道標

「…っ…晶さんのばかっ!……」
「……っ…」
「人殺しっ…」
「───…」
いきなり叫んで唇を噛み締めると、夏希ちゃんはあたしを全力で拒むように睨んでいた。
夏希ちゃんはあたしが近付くことを強く牽制する。瞬き一つすることなく精一杯あたしを拒否している。
その表情に驚いて何も言えずにいると、夏希ちゃんの唇が急に歪んだ。
「…離れてくから……っ…マジで死にかけちゃったじゃん…っ…」
「………」
睨んでいた瞳が力をなくし、あたしを見つめたまま大粒の涙がポロポロと一気に溢れ出す。
「逢いに行ったのにっ!…社長の家にも居ないしっ!…」
そんな夏希ちゃんは大きく声を震わせた。
「…すげーっ…逢いたかった…っ…」
「──…」
ため息と一緒にそんな想いを吐き出す。
泣き崩れた夏希ちゃんはベッドの上でもうボロボロだった。。。
強気な態度を見せたと思ったら今度は子供みたいだ。
鼻水まで垂らしてすごい勢いで泣いている。。。
TVで観る売れっ子の俳優。藤沢聖夜とはあまりに違いすぎ……
「ヒック…ううっ……っ…」
「……ぷっ…」
「──!っ…なんで笑ってんですかっ…」
泣き腫らした顔をもたげると、あたしを向いて真っ赤になりながらそう怒った。

