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第2章 撮影日当日

脱衣場へ入るとまずは全裸になる。
レイカ様の衣装はビキニ型鎧のため、この衣装に合わせるには下着を着ないのが一番だった。

カシャ、と衣装の擦れる音を聞きながら腕を通す。
確かに言っていた通り、胸のサイズがぴったりだった。
ぴったり、と言っても下着のように締め上げる物ではなく、ゆったりと包み込むサイズだった。
背中はネックレスのようなホックで止めることが可能で、着やすい。

下の衣装へ足を通すとこれもまたぴったりで、今回は下着としての役目も果たせるような軽い締め付けがあった。
但し、アニメ通りTバックなんだけどね…。
最後に太腿までのマントを付ければ完成。
このマントのおかげでお尻が隠れる計算なのだ。

全身鏡がないので、何とも言えないけど、不安だった胸はアニメ程はいかないけど、それなりに魅力的に見えた。
これなら、撮影会やれそうかも。

持ってきていたウィッグを被り、メイクを整えた後に待っていてもらった衣装さんの前へ立った。

「どう…ですかね？大丈夫そうですか？」

「すごい…レイカ様だ…。マキさん、美しいです！とても！」

「本当ですか？ありがとうございます、よかった！」

よかった、衣装さんとても嬉しそう。
私でもこんなに笑顔になってもらえるんだ。

「マキさんも全体がどう写るか気になるでしょうし、最終調整を行ったら試し撮りしましょうね！」

失礼、と背中に回った衣装さんはマントを捲り、背中のホック部分を調整し始めた。

ひゃー…背中はいいけど…お尻は丸見えだから、やっぱり恥ずかしい…。

そう思いつつも、調整してくれる衣装さんに感謝して我慢我慢。
自然とお尻に力が入るけど、見てないよね…。

最終調整を終えると、試し撮りを何枚かして見せてくれた。
そこに立っているのは間違いなく私なのだけれど、レイカ様の衣装を身に纏った私は、いつもよりも自信のある顔立ちだった。