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オカシ屋サン
第7章 苺大福②

それから、私の行動は早かった。

リビングの角に置かれたメイク箱の引き出しを開けて、そこに収めた私名義のカードやら通帳やらをまとめて取る。

続けてクローゼットを開けた。勿論そこに彼専用シャンプーの買いだめなんて置いてない。

一番お気に入りのコートと、お気に入りのカバン。通帳はそのカバンに放り込んだ。

それだけでも良かったのだけれど

少し迷った後で私は、しばらく着ていなかったお気に入りのランジェリーをひと組、財布の横に突っ込んでいた。


“ ……それからコレも ”


コートのポケットに入れようとした怪しい木箱は


“ コレは……いっか…… ”


思い直して、テーブルの真ん中に戻した。思わず手に取らずにはいられない…目立つ位置に。


「……クスッ」


私は、気味の悪い笑みを浮かべて玄関に向かう。

仕事終わりのスーツ姿にコートを羽織った格好で、黒いパンプスに足を通してドアを開けた。

真冬の冷たい空気が身体を覆う。

厭らしく作り変えられた私の乳首がそれにさえも敏感に反応して、服の下で嬉しそうに震えていた。










───……





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