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オカシ屋サン
第4章 バスク風チーズケイク①
高校を卒業した後、今の運送会社で怠けず必死に働き続けて、やっと正社員になれそうなんだ。
そりゃあバカな俺でもできるかもって選んだ仕事だし、体力的に厳しいけど…でも、今はここが気に入ってる。
だからこんなとこでポカをして、人生だいなしにする訳にはいかないんだ…。
「次の荷物は……あまり行かない住所だなぁ。このへんって確か商店街か?」
真面目モードに戻った俺は、信号待ちの間にカーナビが示す目的地を再確認。
「『オカシヤ』って変な宛名…。名前じゃなくて店名だろうけど」
っと、いけね、信号が青に変わってた。
後ろの車にクラクションを鳴らされる前に発進し、ナビに従って交差点を右折する。
目的地まではその後スムーズに進み続け、指定時間内に無事に届けられそうだった。