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オカシ屋サン
第1章 * ご注文ありがとうございます *

お客様はバッグから取り出した札束と、…そして写真を一枚、桐箱に収める。

蓋を開けたまま手渡された箱。

僕は札束の数を確認後、写真に一瞬だけ目を通して蓋を閉める。


…確かに承りました。


「ご注文ありがとうございます」

桐箱を手に頭を下げた後、営業スマイルでお客様を見送る。

そんな僕の手には大金が──。

それを思えば今の僕の笑顔は、とても醜いに違いありませんね。

でも、こんなものは序の口だ。

これから僕がおこなう仕事では、人間の醜さや滑稽さが渦巻いていますから。









──…




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