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オカシ屋サン
第5章 バスク風チーズケイク②
その日、俺は仕事が終わるなりコンビニのATMで金を下ろした。
オカシ屋の男に要求された金額は十万。
高いか低いかは…相場がまるっきりわかんねぇから判断できない。
だが、その金額を告げられた時は拍子抜けだった。もっとふっかけられると覚悟していたからだ。
あとは、写真が必要だった。
もちろんあの女とデートなんてした事ない。今まで写真を撮るタイミングなんて一度もなかったから、新しく用意する必要がある。
つっても堂々と訪ねて「オカシ屋に依頼するんで、依頼に必要な写真を撮らせてもらえますか?」とか言えないわけで…
休日にあの女の所に行って、遠くから隠し撮りするしかなかった。