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オカシ屋サン
第5章 バスク風チーズケイク②

…っ…そもそも今の俺は、ズボンもパンツも履いちゃいなかった。脱ぎ捨てた自覚はないけど。

「……っ」

腹の上で白い液体がカピカピになって乾いてる。きったねぇな…。

部屋に充満した生臭さは反吐が出そうなくらい不愉快で……

さっきまでいた夢の世界が、いかに素晴らしかったかを思い知らされる。


俺が三恵さんを犯す夢……

夢の中の三恵さん……

エロくて、綺麗で、最高の女だった……


「やっぱ俺………好きだよ……いまも」


けど無駄なんだよな。

俺なんかじゃ……たちうちできるわけねーよ。

虚しいけど

…でも、少しだけ嬉しさもある。

俺が本気で好きになった三恵さんは、尻軽なんかじゃなくて……ホントに、ホントに、一途な女だったから。

誤解だったんだ。勝手に舞い上がってた俺の、勝手な勘違いだったんだ。

それに気付けて良かった。

あんたはいつまでも、俺の理想の女神様だよ──。










──…



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