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オカシ屋サン
第6章 苺大福①



──…



散りゆく花びらの儚さよ


乱れ舞う木の葉の美しさよ



「……そして地に落ち朽ち果て
足という足に踏みにじられる枯れ葉の惨めさよ」



我ながら実に趣き深い言葉を呟きつつ、365段と続く長い石段を登っている。

冬至が近付くこの季節──日に日に遅くなる夜明けのせいで、まだ空は暗い。

昨夜はうじゃうじゃと大量にわいていた人の群れも今は整理されている。

開店前の店の列を横目に石段の頂上を目指した僕は、そこに落ちた紅葉の枯れ葉をまた一枚、踏み潰した。

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