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第10章 季節外れの学園祭

「で・・・どうする？」

「さぁ？適当に今年も誰かが決めるでしょ？」

「あ、あの・・・何の話ですか？」

二人の会話が私にはさっぱりわからなくて・・・


「え？このは聞いてなかったの？学園祭の事」

「・・・学園祭？」

「そう！！天高って進学校でしょ？１０月とかだと入試を控えてる３年が居るからって５月にするんだよ」

「そうなんですね」

「で・・・次のホームルームで決めるんだって・・・先生話してたよ？」

「は、早くないですか？新学期始まったばかりなのに・・・」

「そりゃ・・・今しないと学力テストもあるし、修学旅行もあるしね」

学校行事・・・
私にはピンとこなかったけど・・・
そっかぁ・・・

啓介さんやユキさんも経験したのかな？
帰ったら聞いてみよう

「このはは前の学校で何したの？ってか・・・前はどこの高校だったの？」

「えっと・・・前は・・・」

やだな・・・
あんまり言いたくない
この辺りではなくても誰でも知ってる有名高校だったから・・・

「伊織。どうでもいいじゃん」

高橋君が言う

「谷川さんが以前のどうこうって・・・そんなの関係ないだろ？」

「そ・・・そうだね。変な事言って・・・ごめんね？」

「う・・・ううん」

隠し事はしたくないけど・・・
言える事でもなくて・・・
私は俯いてしまった