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第17章 隣の芝生は青く見える

啓介ｓｉｄｅ


お昼も中頃の休憩中
ラインの音が気になって見て見た

時田？

「後藤君が大変な事になったんです」

信が大変？
何やら面白そうな事になってんな
が、俺の心の中の時田への返事だった

時田からのラインなんて初じゃね？
・・・って事は、よっぽどテンパってんな

仕方なく残り少ない休憩時間を使って信にラインしてみた

「何か大変な事になってる？」

少ししたら既読になる

「なんで知ってんですか？」

「時田が言ってたけど？」

「・・・」

既読、無視か
いい度胸だ

「・・・お前・・・ナニした？」

もう一度、今度は違う意味で訊ねた

「小島・・・殴りました」

小島？
そういえば・・・
ああ・・・時田にちょっかいかけてたな
小島・・・
時田に本気だったんだ
が、俺の胸中

ってか・・・小島が時田を好きだって事
俺でも知ってたけど？
鈍感な信は今になってから・・・
なんかこう・・・
線と線がつながった感じ？

ウケる・・・

で、それを知ったお前は堪らなくなって
「小島を殴った」
やるじゃねぇか

信・・・お前・・・やっぱ・・・
三等身のしょうもない奴ではなかったな

後藤信だよ

なるほどな、だから信はこの間、元気がなかったのか
原因が理解って良かったじゃねぇか
むしろ、小島が時田を好きだった事を知らなかった信が悪い
時田だってこのは程ではないが、なかなかだと思うぞ？
信には勿体ない位にはな

かと言って時田も油断すんな
信もいい男だからさ
ちょっと、童貞こじらせてるけど。
ピュアだった故だ
アイツほど女を大事に出来る奴はそうそういない
俺のこのはに対する思いは別にして。
だけど。

まぁ、付き合いたてのカップルのよくある話だ
焦ってるのは当人達で・・・
それすら、二人の愛を育てるスパイスになるだろうよ

むしろ、良かったんじゃね？
いい切っ掛けだと俺は思うけど？

当て馬の小島に感謝してもいい位じゃね？

焦れったい二人が一歩、進む事が出来てさ？

後は・・・
二人が仲直りすれば・・・
もしかして・・・
もしかするかもな。

このまま・・・結婚とかな！！